人工芝を庭などに敷設すると、景観がぐっと良くなりますよね。
DIY感覚で手軽に利用できることも、人工芝を利用するひとつの理由になっているようですが、敷き詰める際には「下地」がとても重要。
下地作りをおろそかにしてしまうと、人工芝自体の寿命にも影響してしまいます。
そこで今回は、人工芝を敷設する際になぜ下地が重要なのか、解説していきましょう。
人工芝の下地が大切な理由

人工芝を敷設する際に、下地が大切であることには、いくつかの理由があります。
具体的には、「仕上がりがきれいになる」ことや「水はけがよくなる」こと、「防草効果がある」ことが主な理由です。
まずは、これらの理由を詳しく見ていきましょう。
仕上がりがきれいになる
人工芝を敷設する際になぜ下地が大事かと言うと、デコボコした地面に人工芝を敷いても、きれいに仕上がらないからです。
デコボコの状態のままでは、人工芝と地面の間に隙間が生まれ、端がめくれてしまいやすいのです。
すると、見た目が悪くなるだけでなく、めくれた端に足をつまづかせてしまうなど、安全面でも良くない仕上がりとなってしまいます。
さらに、隙間から雑草の種が入り込みやすくなり、雑草が生える原因にもなってしまうんですね。
水はけが良くなる
人工芝の下地を砂利などでしっかり作ることで、水はけがよくなります。
下地をしっかりと作らないと、湿気がたまってしまいカビが生えやすくなったり、雑菌が繁殖しやすくなったりしてしまい、衛生的ではありません。
さらに、水はけが悪いと地面がデコボコになりやすく、見た目にも影響を与えてしまいます。
見た目、そして衛生面からも、下地をきちんと整えることはとても大切になってくるのです。
防草効果がある
下地が土の場合、下地をきちんと作らなければ、人工芝を敷設した後に雑草が生えてきてしまうことがあります。
雑草が生えてしまうと、せっかくきれいに敷き詰めた人工芝が浮いてきてしまい、景観を大きく損ねます。
雑草が生えないようにするには、下地作りの際しっかりと雑草を取り除くのはもちろん、防草シートを正しく施工することも大切です。
これにより、人工芝施工後も雑草が再度生えることを防ぎ、人工芝をきれいな状態に保つことができます。
一般的な人工芝の下地の種類と特徴
一般的に、人工芝の下地には3種類あります。
まず、庭などで多く使用される「土の下地」、ベランダなどでよく使用される「コンクリ―トの下地」、そして最後に「砂利の下地」です。
この3種類の下地の特徴をまとめました。
土の下地
庭などによく使われる下地は、平らに固めた土です。
この土を敷き詰めることで、デコボコの地面を平らにでき、上に敷く防草シートもきれいに施工することができます。
土の下地はもっとも簡単にできる下地ですが、水はけが悪く、保水性が高いという特徴があります。
これは下地としてデメリットにもなり、雨が降った後に人工芝の表面がデコボコになってしまうということも起こりえます。
敷設した直後はきれいでもm水分を蓄える特性上見た目に影響を与えてしまうことがあるので、できるだけ水はけのよい土を使うと良いでしょう。
砂利の下地
水はけの良さでいうととても優秀なのが、砂利の下地です。
砂利は透水性が良いので、土の下地のように水分を含みすぎてデコボコの状態になってしまうという心配がありません。
また、カビたり雑菌が増殖することも防げるので、衛生的です。
ただ、粒の大きい砂利ということで、砂利の上に敷いた人工芝はデコボコになりやすいという弱点もあります。
さらに、隙間が生まれやすくめくれやすいこともあり、景観の維持が他の下地と比較すると難しいという特徴もあります。
コンクリートの下地
ベランダや屋上に人工芝を敷く場合、ほとんどはコンクリートの下地です。
雑草が生える心配がないため、人工芝と相性が良いと言われる下地でもあります。
コンクリートの下地は、そのまま人工芝を敷き詰めてしまうことも可能。
土などと比べると、とても簡単に人工芝を敷設できてしまいます。
ただし、新たにコンクリートの下地を作る場合には、業者に依頼することがおすすめ。
きれいかつ平らに下地を仕上げられるので、人工芝も綺麗に敷くことができます。
DIYに相当慣れていない限り、自分でやってしまうとかえってデコボコになってしまいます。
見た目が悪くなるだけでなく、水はけにも悪影響となる恐れがあるため、無理に自分で施工するのはおすすめできません。
人工芝の下地を作る際の重要なポイント

人工芝を施工する土台となる下地は、仕上げ方によって人工芝の見え方も変わってきます。
そこでここからは、下地を作る際に重要なポイントをまとめてご紹介します。
平らにする
下地の上に敷き詰める人工芝は、土台が平らでないときれいに見えません。
さらに、デコボコの表面だと雑草の種が入り込んでしまったりして、防草効果も薄れてしまいます。
下地を作る場合は、表面をしっかりと平らにすることを意識しましょう。
しっかり固める
下地の表面は、十二分に固めることも重要なポイントです。
この固める作業が甘いと、下地の隙間に水分が入り込みやすくなってしまうので、雨の日の後など表面がデコボコになってしまいます。
しっかりと固めて、型崩れしにくくするようにしましょう。
人工芝の下地を作るのに必要な機具・用具
人工芝の下地作りは、とくに土の場合には特殊な機具なしに、自力で行うこともできます。
ただし、特殊なものは不要とはいえ、いくつかの機具が必要。
そこで、ここでは下地作りに必要となる機具を2つご紹介します。
スコップ
土の下地を作る場合、確実に必要となるのがスコップです。
土をすくって敷き詰める作業は、スコップがないと始まりません。
また、スコップの背で土を固めることもできます。
下地作りにはまず欠かせない用具と言えるでしょう。
転圧ローラー
敷き詰めた下地を平らにする時に便利なのが、転圧ローラー。
スコップの背でもできなくはありませんが、ローラーを使うとより美しい仕上がりが期待できます。
さらに、人工芝を敷き詰めたあとの接着の作業にも使えます。
難点は、スコップと違い、個人での所有は少しハードルが高いところ。
保管場所も必要ですから、購入には少々覚悟が必要です。
人工芝の下地はプロに任せるとあんしん
人工芝の下地は、しっかりと作らないと、後々人工芝がめくれてしまう、雑草が生えてしまう、水はけが悪くカビが発生してしまう…といった、様々なトラブルの元となります。
人工芝はDIYでも敷設できる手軽さが魅力の一つでもありますが、下地作りはDIY初心者には難しい作業。
入念な準備を行った上で、行いたいものですね。
雑草対策や排水対策の不安がある場合は、プロの施工業者に相談してみることもおすすめです。
自力で行う場合と比べてコストはかかりますが、その分しっかりとした下地を作ることができます。
人工芝の施工業者なら、人工芝に適した下地を作ってもらえます。
人工芝用の下地を作るなら、人工芝の施工業者に相談してみるといいでしょう。

株式会社モノガーデン施工管理責任者。雑草剥がしから整地、防草シート敷設、人工芝のカット加工に固定まで、人工芝の施工全てをどんな現場も一人でこなす人工芝のエキスパート。